日本では年が明けて、新年のご挨拶といった時期ですが、ベトナムは旧暦で正月をお祝いします。この旧正月(テト)は、ベトナムの方々にとって唯一の長期休暇となり、新年の節目として非常に重要な期間です。
ちなみに、2023年は1月22日が元旦となります。

このテト期間は、家族と過ごすために実家へ帰省する方が多く、バスや鉄道の混雑をさけるため、企業によっては2,3日前から休日とするところも少なくありません。また、オフィスビルや建物の入り口には、旧正月を祝って「桃」や「金柑」の植木が飾られ、市内では帰省時のお土産を買うため、お店が賑わいを見せるようになり、師走を感じることができます。

さて、お年玉についてですが、ベトナムでは『Li Xi』と呼ばれます。テトが近づいてくると、日本と同じくお年玉用の袋が店頭に並び始めます。様々なデザインがありますが、赤色や黄色といった縁起の良い色が多く見受けられます。

お年玉を渡す対象は様々で、私たち駐在員の場合は、自社のスタッフをはじめ、日ごろからよく関わりのある方を中心に渡すことが多いです。例えば、社有車のドライバーやアパートのセキュリティの方、掃除をしてくれる方などです。そのような方々には、おおよそ50万ドン(約2,500円)を渡すケースが多いです。

その他、よく行くレストランのスタッフや、ゴルフをする方などはキャディや受付の方にも渡すケースも多くみられます。その際には、10~20万ドン(約500~1,000円)です。 お年玉袋はインターネットでも購入でき、お札を折らずに入れるサイズのものが多く販売されています。

基本的にお年玉は新年が明けてから渡しますが、駐在員の場合、テトに合わせて一時帰国するケースもありますので、テトの前に渡すこともあります。

テトにおいてお年玉は大切なものです。私たち駐在員にとってもお世話になった方々にお渡しすることで、日ごろの感謝を伝える良い機会になっています。 ただし、テト期間は市内のお店やレストランも閉まってしまうため、この期間でのベトナム旅行はお勧めしません。テト期間のハノイの様子などはまた別の機会にお伝えします!