ベトナムの若者たちは、学生時代から“愛国心”という伝統的価値観について教育を受けています。これは、ベトナム人にとって何世代にも渡って培われてきた神聖な価値観です。“愛国心”は単なる教科書の知識ではなく、若者たちはそれを日々の行動や生活態度で、祖国への思いを生き生きと表現しています。

4月30日の『南部解放記念日』や9月2日の『建国記念日』といった重要な祝日には、ハノイの「バーディン広場」や「ホーチミン主席廟」で記念写真を撮るために多くの若者が訪れる姿が見られます。祝日にアオザイや国旗がプリントされたTシャツ、民族的なデザインのアクセサリーを身に着けることで、歴史への誇りと敬意を表しています。それだけでなく、カフェやレストランも愛国をテーマにした装飾を施し、若者たちを惹きつける雰囲気を演出しています。現代において、愛国心はもはや大きな行動だけではなく、小さくても真心のこもった意味のある行いを通しても表現されています。

若者たちに話を聞くと「建国記念日という誇り高い日に、アオザイを着て写真を撮ることで祖国への愛を表したい」と語ります。またこれらの様子を見た外国人は「ベトナム人、特に若者たちの強い愛国心に驚くとともに感動した」「建国記念日が近いとは知らなかったが、本当に素晴らしい雰囲気だ」と話します。

ベトナムの民族衣装「アオザイ」
バーディン広場にあるホーチミン主席廟(ハノイ市)

ベトナムの若者たちは、歴史に関心を持ち、自分なりの方法で祖国への感謝と誇り、そして責任をしっかりと示しているのです。いつの時代でもベトナムの若者たちの”愛国心”は、祖国を建設し守るための大きな力となっています。それは、国がこれからも安定して発展していくための希望の源です。

今年(2025年)は、ベトナム建国80周年の節目となる年で、ベトナム全土で盛大なイベントが予定されており、特にハノイでは歴史的な祝賀ムードが高まっています。なかでも「バーディン広場」を訪れる機会があれば、きっとベトナムの人々が持つ祖国への深い愛情をより強く感じることができるでしょう。

もし『南部解放記念日』や『建国記念日』などの祝日にハノイへ滞在されるご予定があれば、ぜひ現地の雰囲気を楽しんでみてください。