ベトナムではバイクでの移動が一般的で、バイク保有率は86%(2019年調べ)となっています。自動車も普及が進んでいますが、それに伴い年々交通渋滞もひどくなっていることから、まだまだ庶民の交通手段としてはバイク移動が優先されているのが現状です。

日本は電車、バス、タクシーと公共交通のインフラが整備されており、都市部では自家用車がなくても移動ができるほど便利です。しかしベトナムには、長距離鉄道はありますが、日本のように都市鉄道や地下鉄など通勤、通学で利用できる鉄道がないため、公共交通機関というとバスのみとなります。
また、私たち駐在員の移動に欠かせないのはタクシーです。配車アプリを使ってタクシーを呼んでいます。配車サービスの最大手は「Grab」で、「Uber」も展開していましたが、2018年3月にGrabによって買収され、現在ベトナムではGrabが圧倒的なシェアを占めています。現在地と目的地をセットすれば、タクシーが現在地まで来てくれますので、言葉が通じなくても簡単に利用できるようになっています。

残念ながら、今でもタクシーによってはメーターが違法に改造してあり、通常料金以上を請求されるケースもまれに耳にしますが、配車アプリであれば目的地までの経路と料金が表示されるため安心感です。また、支払いもアプリに紐づけたクレジットカードで決済ができるため、ベトナム初心者にも安心です!

参考までにベトナムのタクシーの相場は、
[1㎞あたり]14,000VND~20,000VND(日本円で、約70円~100円)です。
 ※配車アプリの場合は、混雑状況や時間帯によって価格が変動します。

ベトナムの配車アプリとタクシー会社は主に以下のようなものがあります。

ちなみに日本では見ないバイクタクシーもあり、ベトナム人がよく利用しています。当然バイクの後ろに乗る形で、料金も自動車より格安ですし、渋滞がひどいハノイでは重宝されています。また、人を乗せて運ぶだけではなく、お弁当・書類・物品などバイクに載せられるものであればデリバリーとしても利用されます。私たち駐在員もお弁当のデリバリーでよく利用しています!

なお鉄道については、ベトナムではハノイ、ホーチミンの2大都市で地下鉄の建設が進んでいますが、コロナウィルスの影響もあり開通に遅れが出ています。今後、市内の鉄道が整備され、通勤・通学にも利用されるようになれば、ベトナムの交通事情や人々の生活も大きく変化していくと思います。